今回は、「ほんとうに頭が良くなる世界最高の子ども英語」という本を紹介します。
この本を読むと、科学的に証明された理論&著者の塾経営からの経験に裏付けられた子どもに英語を身につけてもらう最善の方法が分かります。
子どもへの英語教育に興味があるパパママは、この本をネットや本屋さん等で一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
2020年の教育改革もあり、子ども英語について親に向けて書かれた本がますます多く出版されています。
そんな中、この本は子どもに英語を身につけさせる方法を裏付けをもって具体的に教えてくれる、ものすごく実用的な本と言えます。
パパママの英語ができる/できないに関わらず、おうち英語を始めたい人のはじめの一冊にピッタリですし、すでに自己流で英語に取り組まれている家庭も、おうち英語がさらにスムーズに、効果的に進むコツがわかりますよ!
また、「自分が英語できないから、子どもには英語を教えられない」と思っている方、この本を読めば「自分は英語ができなかったけど、子どもと一緒にやってみよう!」という気持ちになれます。
そして、「英語ができる」だけでは終わらない人間になるためにはどうすればよいか、というところまで書かれており、子どもにとって英語とはどのような存在なのか、考えさせられる内容になっています。
この記事では、「ほんとうに頭が良くなる世界最高の子ども英語」の概要と、わたしがこの本を手に取った理由、そして実際この本を読んで特に実用的で印象に残った点を3つ紹介します。
この本は、ぜひこんな人に読んでもらいたいです。
- 子どもに英語を身につけてもらいたいと思っている人
- おうち英語をやりたいが、どのようにやったらいいか困っている人
- 子どもに英語をやらせたいが、親ができないから無理と思っている人
- 子どもが「ただ英語ができるだけの人」にはなってもらいたくない人
「ほんとうに頭が良くなる世界最高の子ども英語」の概要
タイトル: ほんとうに頭がよくなる 世界最高の子ども英語
サブタイトル: わが子の語学力のために親ができること全て!
著者: 斉藤淳
出版社: ダイヤモンド社
出版日: 2017年12月7日
以下は、Amazon記載の内容紹介から抜粋です。
★IQ・論理力が高まり、みずから学ぶ子になる!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
★応用言語学、脳科学、教育心理学…科学的根拠(エビデンス)も豊富に掲載!
★“英語ペラペラ”だけでおわらない「学習法&環境づくり」の決定版!!▼「10歳を過ぎたら手遅れ」ってほんとう?▼
▼なぜ「映像」が最強の学習ツールなのか?▼
▼「国語力」や「成績」もアップする教材は?▼バイリンガルの姉弟2人を育てた元イェール大学助教授が語る、
トップクラスの人気塾で3000人超が実践したメソッド!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄(Amazon内容紹介より)
この本を書いている人は、どんな人?
著者は、斉藤淳さん。
山形県出身、上智大学卒業後に渡米。
イェール大学大学院を修了し、同大学や他大学で教鞭をとります。
帰国後は日本の英語教育を変えるため、衆議院議員として働いたのち、J PREP斉藤塾という中高生向けの英語塾を立ち上げます。
その後わずか数年で生徒数は3000人を突破し、今では幼稚園や学童保育も行い多年齢に渡る英語教育を行っています。
「ほんとうに頭が良くなる世界最高の子ども英語」を手に取った理由
わたしがこの本を手に取った理由は、子ども英語についての本というのももちろんですが、帯に書かれていた「みずから学ぶ子」になるという文字に引き寄せられたからです。
子どもが英語を身につけるだけではなく、「みずから学ぶ子」になってくれたら親としてはこんな嬉しいことはないと思うのは、世界のパパママ共通の想いですよね。
この本には、どうやったら英語ができるようになり、かつ「みずから学ぶ子」が育つのか、科学的な面からだけでなく、塾運営者としての著者の経験からとても分かりやすく書いてあります。
それでは、この本の特に印象に残った点を3つに絞って紹介します!
「世界最高の子ども英語」の実用的で印象に残った点3つ
「世界最高の子ども英語」の中でも、わたしが特に実用的で印象に残った点を3点ピックアップして紹介します。
フォニックスを始めよう!子どもに与えられる最高のプレゼントの原点
この本では、フォニックスを非常に重要な学習法として取り上げています。
まず、フォニックスとはなんなのか、説明しますね。
フォニックス(英: Phonics)とは、英語において、綴り字と発音との間に規則性を明示し、正しい読み方の学習を容易にさせる方法の一つである。英語圏の子供や外国人に英語の読み方を教える方法として用いられている。(ウィキペディア フォニックスより)
つまり、フォニックスは、それぞれのアルファベットにはそれぞれの発音があり、その音をもとに英語を読んだり、書いたりできるようになるという英語学習法です。
実際にネイティブの子どももフォニックスを使い、英語を学習しています。
今では日本でもかなり普及してきていて、多くの英会話教室などでもレッスンに取り入れられています。
では、フォニックスができると何が良いのでしょうか?
フォニックスができると…初めて見た英単語を読むことができる
フォニックスでは、まず全てのアルファベットの読み方(音)を覚えます。
その音をつなぎ合わせると単語が読めるようになり、最終的に文章が読めるようになります。
フォニックスができると…聴いただけで単語を書くことができる
「文字→音」ができるようになると、その逆の「音→文字」ができるようになり、初めて聞いた単語も書くことができるようになります。
つまり、cとaとtの音(アルファベットの読みではありません)を聞いただけで、catという単語が書けるようになるんです。
英語のつづりは複雑なので間違うこともありますが、この本でもそれはネイティブも間違えることがある「価値あるミス」と呼んでいます。
フォニックスを教えることは、子どもが「自分で学べる環境」のお膳立て
では、フォニックスができるようになると、子どもにとってどのような良いことがあるのでしょうか?
著者の斎藤さんは、この本の中で親が子どもの英語のためにできることが2つあると述べています。
①子どもが「自分で学ぶ」ためのスキルや環境を手渡すこと
②子どもに「自分はできる」と実感させること
フォニックスは、入門段階でこの2つを同時に満たす素晴らしい方法です。
(「ほんとうに頭が良くな世界最高の子ども英語」より)
フォニックスを通じ英語を身につけることで、①「自分で学ぶ」ことができるようになると同時に、英語が読め、書けるようになり②の「自分はできる」ということを実感することができます。
cとaとtのつながりが、catと読めた時、きっと子どもはとても良い顔をすると思いませんか?
これは英語だけの話ではなく、自分はどうしたらよいか分からないまま勉強していても、身になりませんよね。(わたし自身、受験勉強の苦い思い出がよみがえります…)
逆に、自分はできるという実感があれば楽しいですし、もっとやりたい!という意欲がわきます。
自分の子どもに、こんな風に前向きに英語に取り組んでもらいたいと思わずにはいられません。
さらに詳しくフォニックについて知りたい人は、斉藤さんもおすすめの本として挙げているジョリーフォニックスの本が役に立ちます。
わたしも早速買い、読んでいます!
非ネイティブの子どもが英語を学ぶ最大のメリット
日本語が母語の子どもたちが英語を学ぶ最大のメリットとは、学校生活や習い事、仕事や研究などあらゆる場面で言葉を用いて物事を論理的に考え、それを適正な言葉でアウトプットするスキルが身に付きやすいということです。
正直、英語ができるようになりたい人なら、生粋のバイリンガルに憧れる気持ちありませんか?
けれども、この本ではバイリンガルになることを提唱してはいません。(そもそも、バイリンガルになるというのは、意図してなるのではなく偶然の環境よって起こるものとしています。)
それどころか、非ネイティブとして適切に英語を学ぶ方が、学術的な知見から論理力と日本語力が向上すると述べています。
論理的に思考すること、それは表現のツールを身につけるよりも、これから子どもたちが人生を生きていくうえで非常に大切なこととも言えます。
「英語ができる+論理的に物事を考えられる人」、これが「ただ英語だけできる人」との大きな違いと言えますね。
科学的根拠と経験に基づく年齢別英語学習方法+教材
この本には、年齢別の最適な学習方法が分かる一覧表が記載されています。
自分のこどもの年齢ではどのような学習方法が最適なのかが一目でわかるようになっているので、どの家庭でも日常生活に子どもの発達に適切なツールを使って英語を取り入れやすいです。
ただ、年齢はあくまで目安。
子どもの特性や興味によって変化しますし、親としてその子の得意分野を見極められれば、その得意分野から伸ばしてあげられます。
また、最新のアプリや動画なども紹介されており、子どもが目や耳から生きた英語に触れることを推奨しています。
Youtubeなどにたくさんの動画があり、どれが良いか迷ってしまうけれど、おすすめを紹介してくれていると、参考になりますね!
さあ「ほんとうに頭が良くなる世界最高の子ども英語」を実践しよう
この本を読むと、日常への英語の取り入れ方が明確になります。
今すぐ日常生活で取り入れられる実用的な点まとめ
- フォニックス学習
→ 子どもの意欲を引き出し、自分で英語を学べる力 - 非ネイティブとして英語を学ぶ → 日本語力、論理力アップ
- 年齢別の英語学習方法一覧+子どもの特性
→ 取り入れる英語教材を厳選
この3つを行い、子どもがより英語に対しポジティブな気持ちになってくれたらと思います。
著者の斉藤さんは、この本の中で一貫して「環境づくり」と「こどもの好きという気持ちや特性をとらえること」の大切さを語っています。
親が一生懸命に働きかけて子どもに何かをやらせるよりも、子どもが好きな内容の英語に触れあえる環境を作り、子どもが何かできたときにそれに一つ一つ気が付き、ポジティブな言葉をかけてあげる、それが英語だけでなく自ら学ぶ気持ちを持つ子どもに育てるコツなんですね。
環境づくりを推奨しや子どもの特性を尊重するこの考え方は、わたしのおうち英語の目指すところに非常に近かったので、これからも参考にして子どもの生活環境を整えていきたいです。
おうち英語の取り組みについて迷っているパパママ、おうち英語の第一歩として、楽しめるところから英語環境づくりをしてみてはいかがでしょうか?
最後まで、読んでくださり、ありがとうございました。